17日の午前10時15分頃、大阪市北区にある8階建てのビル

 

で、4階の「西梅田こころとからだのクリニック」から出火し、

 

クリニックにいた27人のうち24人が亡くなりました。クリニックを

 

訪れた職業不詳の谷本盛雄容疑者(61)を特定した、と大阪府警

 

は、昨日19日発表しました。谷本容疑者は、重度の一酸化炭素

 

中毒などで重篤ということです。わずか30分で火は消し止められ

 

ましたが、一酸化中毒で多くの死者がでた、とのこと。この

 

クリニックでは、西沢弘太郎院長(49)が、産業医を務めた経験

 

などから、職場で苦しむ人が訪れやすいよう「夜間に受診できる

 

クリニック」を、と2015年に開業し、午後10時まで、予約不要

 

で熱心に診療していたそうです。多くの悩む人が頼りにしていた

 

大坂の心療内科のクリニック。その患者でもあった容疑者が、

 

職業復帰をめざす人のためのリワークプログラムが実施され、

 

多くの人が訪れる時間に犯行におよび、職場復帰をめざす努力を

 

している人たちや医師などを巻き込んだことは、許せません。

 

このビルは、防火のための法令違反はなかったそうですが、

 

出口が1ヶ所しかないこと、スプリンクラーが義務づけられて

 

いないこと等、検討すべき点があると思います。小さな雑居ビルの

 

火災に多数の人が巻き込まれた事件は、たびたび起きています。

 

2001年9月には東京・歌舞伎町のビル火災で44人が死亡、

 

2008年10月には大阪市の個室ビデオ店放火で16人が死亡

 

などがあります。金子総務相は、昨日19日、全国の消防に対して

 

雑居ビル約3万棟に立ち入り調査し、報告するよう要請した、と

 

明らかにしました。報告を踏まえて、有識者検討会で、再発防止も

 

含めた対応策を議論する、ということです。是非、ハード面、ソフト

 

面の両方で、取り得る対策を検討し、なるべく早く実践してもらい

 

たいと思います。