乳幼児などが病気で入院時に、保護者の8割以上が、世話の
ため一緒に病院に泊まり込む「付き添い入院」をしていた、という
実態調査結果を、聖路加国際大と東京のNPO法人が、21日まで
にまとめた、と報じられています。職に就いていた親などのうち
7割は、子どもの入院に伴って退職や休職など仕事に影響が出た
と回答しています。また、付き添い入院について、共同通信が
全国の病院したアンケートでは、新型コロナウイルス感染対策で、
付き添いの交代を禁止していたところが77%にのぼり、親の負担
が重すぎることが、問題になっています。入院中の子の世話は
入院基本料に含まれ、看護師などが行う前提とされていて、親の
付き添い入院は本本来不要なはずです。しかし、看護師不足を
背景に病院側が要請するケースも多い、とのこと。子どもために、
無理してでも付き添いをせざるを得ない親の気持ちは、よくわかり
ます。付き添い入院では、まともな食事や睡眠がとれず、体調を
崩す親が多いそうです。今回の聖路加国際大などの調査では、
全国の保護者1054人が有効回答を寄せ、うち94%は母親、
入院した子どもは全体の69%が未就学児で、39%は2歳未満
でした。1ヶ月未満の短期で入院した子の保護者の85%、長期
入院した子の保護者の86%が、それぞれ付き添い入院をして
いました。全体の30%は、交代する人がいなかったと答えて
います。付き添い入院をした保護者の半数以上が、体調不良に
なった、と回答しています。付き添う親が、病院で生活できる環境
を整備することが、親の付き添いを前提とするなら必要です。
本来は、付き添いのない形で子どもの入院に対応できる人員を
配置することが求められると思います。職場にも、仕事を辞めずに
すむよう、オンラインの活用なども検討してもらえればと思います。
弱い立場の人が声をあげられずに、負担が続くことがないように
することが必要です。