子宮頸がんの原因となるヒトパピロマウイルス(HPV)の感染を防ぐ
HPVワクチンについて、12~13歳のときに接種した世代は、
接種していない世代と比べて、子宮頸がんになるリスクが87%
低かったとする研究結果を、、イギリスの研究グループがまとめ、
3日に英医学誌ランセットに掲載されました。イギリスでは、2008
年から子宮頸がんの原因となるウイルスのうち、2つの型に有効
なワクチン接種が始まりました。12~13歳ではリスクが87%
減少し、16歳までだと62%、18歳まででも34%減少していた、
ということです。大規模なデータをもとに示した研究は、昨年
スウェーデンから出された報告に次ぐもの、とのこと。研究
グループは、「子宮頸がんは相当の減少がみられている。特に
若い世代でメリットが大きく、ワクチンの接種が推奨される」として
います。日本では、接種後に体が痛むなどの多様な症状が報告
され、厚生労働省は2013年6月に、接種を積極的にすすめる
ことをやめました。今年10月に、厚生労働省の部会で、推奨を
再開する方針が確認され、今後、正式に再開時期などが決まる、
と報じられています。国会議員をしていた時、産婦人科の先生
などとともにワクチンの承認を働きかけ、小学6年(12歳)から
接種できるようにしましたが、副反応の報道があり、推奨しない
ことになって、残念に思っていました。ともに活動した、横浜市立大
産婦人科の宮城悦子教授は「日本でもHPVワクチンの効果と安全
性が再評価され、定期接種が正常化し、再び高い接種率となる
ことが望ましい」と語っています。毎年約3000人の人が、子宮頸
がんで亡くなっているので、副反応への補償はきちんとしながら、
是非、すすめてほしいと思います。