男社会の典型のようと思ってきた労働組合、その中央組織・連合

 

は、6日、定期大会を開き、3期6年会長を務めた神津里季生氏

 

(65)が退任し、副会長だった吉野友子氏(55)が、後任の会長に

 

正式に就きました。連合の結成から32年(1989年結成)、女性と

 

して初で、中小企業の労組でつくる産業別組織の出身者としても

 

初めての会長です。芳野氏は、中小企業の労組でつくる産別JAM

 

の出身です。ミシンメーカー「JUKI」に就職し、企業内労組が、

 

女性組合員の相談を「女のわがままだ」と取り合わなかったこと

 

から、当時全員男性だった労組の執行部に「もっと女性が入ら

 

ないと変わらない」と感じて、専従の幹部候補の名乗り出た、という

 

ことです。会社と育児休業制度の導入を交渉するなどして、女性

 

が働き続けることが当たり前になってきました。連合でも2015年

 

に副会長に女性代表としてなり、「全ての運動にジェンダー平等

 

の視点を取り入れること」を自身の使命とした、とのこと。労組

 

への加入率を示す組織率は、非正規雇用の増加などを受けて、

 

約17%と低迷しています。非正規の多くを占める女性は、

 

雇止め、社会的孤立など新型コロナウイルス禍のしわ寄せが

 

集中している現状です。芳野氏は、「労働者をつなぎ支え合うのが

 

労組。もっと知ってもらう活動が必要だ」としています。私は、国会

 

議員をしていた時から、よく知っていて、芳野さんの行動力、

 

明るさ、人をまとめる力に、大いに期待していて、本人にもエール

 

を送りました。総選挙を前に、考え方の違いから、旧総評と旧友愛

 

系で、政党支持が分裂してしまっていて、労組が分かれる状態に

 

なっているなど、男女を問わず連合会長が担うものは、とても重い

 

と思いますが、無理せずよいペースでやっていってほしいと願って

 

います。