今日の敬老の日を前に、総務省が19日発表した人口推計
(15日時点)によると、65歳以上の高齢者は、前年より22万人増
の3640万人、総人口に占める割合は29.1%と、いずれも過去
最多になりました。また、高齢者の就業率は25.1%と、初めて
4人に1人になりました。高齢者のうち、女性は2057万人(女性
人口の32.0%)、男性は1583万人(男性人口の26.0%)
です。団塊の世代を含む70歳以上の人口は2852万人(総人口の
22.8%)と、前年より61万人ふえました。日本の高齢化率は
世界最高で、2位のイタリア(23。6%)、3位のポルトガル(23.1
%)を大きく上回っています。高齢者の就業者数は17年連続で
増え、906万人と過去最多を更新しています。就業率も9年連続
で上昇し25%を超えました。日本は、主要7ヶ国(G7)の中で、
最も高齢者の就業率が高くなっています。就業者全体に高齢者が
占める割合も、過去最多の13.6%になりました。高齢になって
からの生活が、自分らしく、過ごしやすいものであれば、高齢者が
増えることは、喜ばしいと思います。しかし、現実は、社会保障の
危うさ、特に高齢女性の貧困問題など、心配なことが多くあり
ます。連日メディアが取り上げている自民党総裁選で、昨日は
年金制度の今後が話題になっていました。河野氏は、基礎年金を
税でまかない、高所得者には遠慮してもらう、と話していました。
民主党政権の時に、最低保障年金を提案しましたが、年金制度を
変えるのは、40年かけて積み立てている人が入れ替わるので、
その間のことなど問題山積で、実現しませんでした。総裁選でも、
是非、財源を含めて建設的な議論をしてもらいたいと思います。