アフガニスタンの反政府武装勢力タリバンは、昨日15日、首都

 

カブールを制圧して勝利宣言しました。ガニ大統領は国外に脱出

 

し、民主政権は瓦解しました。タリバンが政権を掌握し、2001年

 

の米中同時テロ後の米英軍による攻撃で旧タリバン政権が崩壊

 

して以来約20年ぶりに復権しました。闘いが泥沼化する中、

 

トランプ前大統領が2018年にタリバンとの直接協議を開始し、

 

2020年2月に米軍の段階的撤退を進めることで双方合意しま

 

した。この枠組みを維持したバイデン大統領は、今年4月、米

 

同時多発テロから20年となる今年9月1日までに、駐留米軍を

 

完全撤退させると表明しました。その後、さらに計画を早めて

 

8月末までの撤退を掲げました。米軍に頼ってきた政府軍の統率

 

は一気に崩れ、各州都への一斉攻撃から10日で、首都カブール

 

が陥落しました。アメリカでは、泥沼化する中で2300人もの

 

戦死者出ていて、バイデン大統領の完全撤退を7割の国民が支持

 

しているとのこと。この20年は、一体何だったのでしょうか。

 

タリバンは、民主的選挙に反対し、手首を切り落とすなどの残虐な

 

行為を行い、女性に教育を受けさせないなどの人権無視で知られ

 

ています。国連や米中などの各国間での人権を守る活動が必須

 

です。米国に次ぐ援助国日本の働きかけも求められます。