新型コロナウイルス感染症の、1日の新規感染者が、昨日29日、
初めて1万人を超えました。この第5波は、感染力が強いデルタ株
による割合が増えていること、五輪開催や夏休みで人出が多く
なっていることなどが原因と考えられます。東京都では、新型
コロナウイルス対応のモニタリング会議を開き、1日あたりの新規
感染者が、8月11日には4532人に達するという試算を公表しま
した。専門家は、「経験したことのなり爆発的な感染拡大に
向かっている」としています。政府は、神奈川・千葉・埼玉・大阪に
緊急事態宣言を出す方針を固め、期間は来月31日までとし、
すでに宣言が出されている東京・沖縄についても合わせて延長と
なる、ということです。度重なる緊急事態宣言で、もっと説得力の
ある、根拠をともなったメッセージを政府が出す必要があり、そう
でないと宣言が意味を持たなくなっているように思います。菅首相
が「人流が減っている」という楽観的な発言をしているのは、誤った
メッセージだと思います。諸外国で、共感を得られるといわれた
メルケル首相など女性のリーダーの発言が、なぜ支持されている
のか、学習してもらいたいと思います。高齢者はワクチン接種が
進み、重症者は減っています。ワクチンを若者も接種するように
呼びかけても、実際にはワクチンがなく予約もとれない状態で、
現実と乖離しています。頼みの綱のワクチンについて、確保に
全力をあげ、情報をわかりやすく提供してもらいたいと思います。
ファイザーが、ワクチンの3回目の接種により、世界的に感染が
拡大しているデルタ株に対する抗体が増えたと発表しました。
3回目の接種により、2回だけと比べてデルタ株による抗体が、
18~55歳で5倍、65~85歳では11倍多くなる、とのこと。3
回目も、ということになれば、ワクチンの争奪戦は、ますます激しく
なりそうです。政府には、全力をあげて対応し、共感を得られる
メッセージを発信するよう望みます。