第42回吉川英治文学新人賞が、昨日2日発表され、加藤
シゲアキさんの「オルタネート」(新潮社)と、武田綾乃さんの「愛
されなくても別に」(講談社)に決まりました。吉川英治文学新人賞
は、将来有望な新人に授与されるものです。2012年に作家
デビューした加藤さんは、アイドルグループ(NEWS」で活動
しながら、意欲的に著作を続けていて、「オルタネート」は、直木賞
の候補にもなりましたが、受賞はかないませんでした。私も読み
ましたが、高校生限定のマッチングアプリ「オルタネート」をベース
に、若者たちが鮮やかに描かれている青春群像劇で、とても
おもしろかったです。テレビのインタビューで、アイドルが片手間に
書いているのだろうなどと言われるが、アイドルということで手に
取ってもらえれば、それでいい。アイドルをしているから、いろいろ
な出会いがあって、著作のもとになっている。ともに活かしながら
著作もアイドルも続ける。感謝したいのは、著作を後押しして
もらった、亡くなったジャニーさんと現在の社長の藤島ジュリー
景子さん、と語っていました。今年の本屋大賞の候補にもなって
いて、楽しみです。