バイデン前副大統領の勝利が確定すれば、女性として米政界

 

最高位となる副大統領に初めて、カマラ・ハリス氏が就きます。

 

父はジャマイカ、母はインドからの移民で、黒人、アジア系としても

 

初めての副大統領になります。7日に、バイデン氏の勝利宣言の

 

前にカマラ・ハリス氏が行った演説は感動的なもので、存在感が

 

増しています。その内容は、米国の可能性を語ったもので、

 

「民主主義は状態ではなく、行動である」と、公民権運動を指導

 

した故ジョン・ルイス下院議員の言葉を引用しつつ「皆さんは票を

 

投じて明確なメッセージを送った。希望、結束、品位、科学(への

 

信頼)、そして真実を選んだ」と、ほほえみを浮かべながら話し

 

ました。特に「私は女性として最初の副大統領になるだろうが、

 

最後にはならない。なぜなら今夜、ここは可能性のある国であると

 

いうことを、全ての少女が目の当たりにしたからだ」ということば

 

には力があり、胸を打ちました。ハリス氏は、移民2世で、

 

カリフォルニア大バークリー校に通っていた両親の間に生まれ

 

ました。幼い頃にベビーカーで公民権運動の行進によく連れた

 

いかれた、と著書で振り返っている、ということです。ハワード大

 

などを経て、検事になり、更正に力を入れ、麻薬密売などの

 

初犯者に教育と就業の機会を与える制度を始め、再犯率の低下

 

につなげたそうです。2011年に、黒人女性初のカリフォルニア州

 

司法長官に就任。2017年からは、黒人女性として史上2人目の

 

連邦上院議員になりました。バイデン氏とは、2015年に死去した

 

長男ボー氏を通じて親しくなった、とのこと。州司法長官時代、

 

サブプライムローン問題で住宅を差し押さえられた住民のため

 

金融機関と争う際、東部デラウェア州司法長官を務めていたボー

 

氏と、連日、連絡を取り、友人として、同志として絆を強めた、と

 

いうことです。バイデン氏は、就任時に78歳と史上最高齢の

 

大統領となるため、4年後の大統領選では、「次のオバマ」とも

 

目されるハリス氏が有力な大統領候補になる、とみられています。

 

バイデン氏のジル夫人も、高校教師をファーストレディになっても

 

続けると話していて、選挙戦中も高齢のバイデン氏がコロナに

 

感染しないよう、バイデン氏以上に各地を飛び回って演説して

 

いた、とのこと。ジル氏にも注目していきたいと思います。