軽井沢は、朝からの雪が、夕方になっても小降りにはなりました

 

が、まだ降っています。東京も雪が舞っているということですから、

 

冬に逆戻りの感です。このところ暖かい日が続き、咲き始めた

 

クロッカスやプリムラなどが、かわいそうです。

 

さて、森雅子法相の、東京高検検事長の定年延長をめぐる答弁

 

の中で、検察組織を貶める発言をしたのは、あまりにひどいと

 

思います。9日の参院予算委員会で、従来できなかった定年延長

 

をできるように法解釈を変更した理由を「社会情勢の変化」と答弁

 

し、「どんな変化があったのか」という質問に対して、「例えば、

 

東日本大震災のときに、検察官は福島県いわき市から、国民が、

 

市民が避難していない中で、最初に逃げた。身柄拘束をしている

 

十数人を理由なく釈放して逃げた」と答弁しました。これについて、

 

衆院法務委員会で「「検察官が最初に逃げた」「理由なく釈放した」

 

というのは事実か」と質問され、「「逃げた」「理由なく」というところ

 

は、個人的見解だ」などとあいまいな表現に終始し、委員会は

 

解散しました。その後、森氏は「不適当。撤回する。」と表明し、

 

新型コロナウイルスを対象にする特措法改正の審議にも影響が

 

出て、安倍首相が厳重注意し、森氏は「結果として、法務省が

 

確認した事実と異なる事実を発言した」「不適切なものだったと

 

真摯に反省して、発言を撤回し、深くおわびする。」と陳謝しま

 

した。森氏の事実に基づかない発言は、今始まったものでは

 

ありません。9年前の東日本大震災の時にも、被災地福島出身

 

ということで、福島の子どもたちや、食品安全などについて、

 

委員会で再三質問し、あまりにひどい状態を訴えられたので

 

現地に問い合わせ、事実関係を確認すると、森氏が言ったような

 

事実はないことが判明したことが、何度もありました。こうした人が

 

閣僚を務めることには、疑問があります。そして迷走答弁のもとに

 

なった、黒川東京高検検事長の定年延長を、政権に近い黒川氏

 

を検事総長にするために閣議決定したことは、大きな問題です。

 

新型コロナウイルスの影で、扱いが小さくなっているように思い

 

ますが、政権から独立しているべき検察のトップを、法律を無視

 

して意に沿う人にしようとしていることは、許されることではあり

 

ません。後付けで、国家公務員の定年延長にあわせ、検察官の

 

定年を63歳から65歳に段階的に引き上げる検察庁法改正案が

 

国会に提出されました。ほんとうに検察官の定年延長が必要

 

なら、いったん黒川氏の定年延長を撤回し、それから法案審議を

 

するべきだと思います。この件では、公文書を改ざんしたり、

 

抹消したりしてきた安倍政権が、公文書を作らず口頭でやりとり

 

した、という事実もあります。注視し続けなければならな問題

 

です。