世界で感染が広がっている新型コロナウイルスについて、WHO=

 

世界保健機関のデドロス事務局長は、11日「新型コロナウイルス

 

はパンデミックと言える」と述べて、世界的な大流行になっている

 

という認識を示しました。パンデミックというのは、持続的にヒト

 

ヒト感染が起きている世界的大流行のことで、2009年の新型

 

インフルエンザの時にもパンデミックと言われました。一方で、

 

「初めて封じ込めることは可能だ」として、感染者の発見、隔離、

 

治療を進めるよう呼びかけました。特に、中国、韓国、イラン、

 

イタリアをあげています。パンデミックとすることが、遅すぎたという

 

見方もあります。WHOは、大きな資金源の中国に配慮して、中国

 

で、はやり始めた時に、対応を誤ったということも、言われて

 

います。また、感染が広がっている米国で、トランプ大統領は、

 

ヨーロッパからの入国を(英国を除いて)30日間停止する、ことを

 

発表しています。大統領選の予備選が行われている中で、米国も

 

対応が注目されています。日本では、昨日11日に、新型コロナ

 

ウイルスのさらなる感染拡大に備えて「緊急事態宣言」を可能に

 

する新型インフルエンザ等対策特別措置法の改正案が、衆院

 

内閣委員会で可決され、13日にも成立する見通しです。首相が

 

緊急事態を宣言すれば、都道府県知事が住民の外出自粛などの

 

行動制限を要請できます。医療施設用に土や建物の強制使用

 

なども可能になり、要請や指示ができる措置は、幅広いものです。

 

従わないと罰則もあります。内閣委員会では、原則として

 

「事前に国会に報告する」ことなどを付帯決議に盛り込むことで、

 

野党の立憲、国民なども賛成しました。しかし、付帯決議は、法律

 

上の拘束力はなく、本来は法律に歯止め措置を盛り込むべき

 

でしたが、与野党の数の差もあり、付帯決議が可能な範囲だった

 

のだと思います。政府は、新型コロナウイルスを巡る対応を行政

 

文書管理ガイドラインに基づく歴史的緊急事態に指定して、会議

 

での発言内容などの記録作成を義務付けました。ただ、首相や

 

関係閣僚、省庁幹部が出席する連絡会議は対象外としていて、

 

後から検証することが、どこまでできるか課題が残っています。

 

昨日は、甲子園での高校野球が、無観客でやりたいということ

 

から、最終決断として中止になりました。高校野球にかぎりません

 

が、スポーツの競技について、室内と屋外、接触の濃度などを

 

比較して、どのようにすれば競技が可能なのかを示すことが必要

 

ではないでしょうか。できない理由ではなく、どうすればできるのか

 

知恵をしぼっていくことが望まれると思います。世界フィギュア

 

スケート選手権も、カナダでの開催が中止になりました。6月頃

 

には小康状態になりオリンピックはできるという意見や、延期する

 

のが良い、予定どおり行うなど、オリンピックについても、様々に

 

騒がしくなっています。国会の参考人質疑で、景気対策としても

 

オリンピックはやらなければいけに、という意見がありました。長期

 

戦を覚悟して、いつも言っているように予防など注意しながら、

 

それぞれが、なるべく普通の生活をしていくことだと思っています。