政府は、カジノを含む統合型リゾート施設(IR)を巡って、整備地域

 

の選定基準を盛り込んだ基本方針の決定を1月から先送りする、

 

と報じられています。複数の政府関係者が、20日に明らかに

 

した、とのこと。秋元司衆院議員が逮捕されたIR汚職事件を

 

受けて、世論や国会審議の動向を見極める必要があると判断した

 

そうです。IR事業者と政務三役などが接触する際のルールを基本

 

方針に追加することも検討します。政府は、2020年代半ばの

 

IR開業を目指す日程は変えない方針、ということで、当面ほとぼり

 

がさめるのを待つということのようですが、そのような小手先の

 

ことでは、すまないと思います。秋元議員が、さらに350万円の

 

賄賂を受け取っていて、収賄容疑で再逮捕され、賄賂の総額は、

 

720万円超になっています。秋元衆院議員は、多くの課題を

 

残したまま、衆院の委員会で強行採決した時の委員長で、内閣府

 

副大臣としてIRを担当していて職務権限もありました。当初から

 

拙速な審議を危ぶむ声があり、ここへきて北海道や千葉市が

 

IR誘致から撤退して、自治体の熱も下火になっている、といわれて

 

います。ギャンブル依存症対策、犯罪対策、子どもへの影響など

 

多くの課題が残されたままです。共同通信が今月行った世論調査

 

では、70.6%が「見直すべきだ」と回答しています。「このまま

 

進めてよい」は21.2%です。20日に、立憲、国民民主、共産、

 

社民などの野党は、「カジノ廃止法案」を合同で衆院に提出しま

 

した。改めて、審議をし直すべきだと思います。