米軍は、3日、イラン革命防衛隊のソレイマニ司令官を、イラクの

 

首都バグダッドで殺害しました。バグダッド国際空港の近くで、

 

ソレイマニ司令官たちが乗った車両を無人機(ドローン)で攻撃

 

した、ということです。米国防総省は、「海外の米国人を守るため

 

の断固とした防衛措置を行った」と発表しています。イラクでは

 

数か月前から、米軍がロケット弾などで攻撃を受け、米国は

 

「イランが主導している」として抗議していて、昨年12月27日に

 

イラク北部のキルクーク近郊であった攻撃で米国の民間人1人が

 

死亡し、米軍兵士4人が負傷したことで、一気に緊張が高まった、

 

と報じられています。ソレイマニ司令官は、政権の腐敗とは無縁の

 

清貧の軍人として、市民からたたえられていて、IS掃討を指揮し、

 

国民的英雄、とのこと。ソレイマニ司令官は、イランの最高指導者

 

ハメネイ師に近い要人で、イラン側は激しく反発し、米国への報復

 

を予告しています。両国間の緊張が高まり、直接の軍事衝突にも

 

発展しかねない事態になっています。米国の識者からも「イランに

 

よる(報復)攻撃や核合意違反の加速が予測できる」「地域(もしか

 

したら世界)が戦場になる」と懸念の声が上がっている、と伝え

 

られています。トランプ氏は、11月が投開票の大統領選での再選

 

に向けて、障害になっている弾劾裁判から目をそらすために、

 

イランの司令官を殺害したのではない、ともいわれています。自身

 

の再選のために、地域や世界を戦場にするなど、もってのほか

 

です。何とか、軍事衝突にならないようにと思っています。