昨日5日午前11時40分ごろ、横浜市神奈川区の京急線神奈川新町ー仲木戸間

 

の踏切で、青砥発三崎口行き下り快速特急電車(8両編成、乗客約500人)が、

 

大型トラックと衝突しました。先頭から3両目までが脱線し一部が横倒しになり、

 

トラックは炎上しました。神奈川県警によると、トラックの本橋運転手(67)が、

 

電車の下敷きになり死亡し、電車の運転士と車掌、乗客の計33人が軽傷を負い

 

ました。現場付近は、通常120キロで走行し、運転手は非常ブレーキをかけたが

 

間に合わなかった、と話しているということです。トラックは、線路沿いの道路から

 

右折して踏切に進入しましたが曲がり切れず、ハンドルを切り返しているうちに

 

立往生したとみられ、遮断機はトラック進入後に降りた、とのこと。本橋さんが

 

勤める運送会社の同僚などは、通常は国道15号を通るが、間違って狭い道に

 

入ってしまい、国道に戻ろうとしていたのではと推測している、と報じられて

 

います。踏切には「障害物検知装置」があり、作動していたのに止まれなかった

 

そうです。システム上は、列車が踏切の1キロ手前に来ると警報が鳴るといい

 

ことです。その時点で踏切内に障害物があれば検知装置が働き、専用の信号機

 

が発光します。信号機は踏切から340メートル離れた場所にあり、運転士が踏切

 

から600メートル離れた地点でも確認でき、最高速度で走行中でも非常ブレーキ

 

で踏切の手前で止まれるようになっている、とのこと。検知装置や信号は、正常に

 

作動していたことを京急は確認しています。なぜ止まれずに事故が起きてしまった

 

のか、検証と、再発防止が急がれます。他の鉄道会社では、東急、京王、

 

小田急、東武、JR東日本の一部路線で、検知装置を自動列車制御装置(ATC)

 

などの信号保安装置と連動させる仕組みがあり、装置が作動すると自動的に

 

ブレーキがかかる仕組みになっています。京急本線には、こうしたシステムは

 

導入されていず、運転士が手動でブレーキをかけることになっていました。

 

安全を確保するためには、運転士の目視と手動のブレーキだけではなく、自動的

 

に止まるようにすることが必要だと思います。