日米通算4367安打の大打者で、日本人の野手として初めて大リーグに挑戦した

 

マリナーズのイチロー外野手(45)、本名鈴木一朗が、21日のアスレチックスとの

 

開幕第2戦後に、東京都内で記者会見して、現役引退を表明しました。メジャー

 

19年目となり、プロ28年目の今季、キャンプでの不振で決断したということで、

 

「後悔などあろうはずがありません」と語りました。イチローといえば、ストイックに

 

練習をし、同じルーティンを守り、表情も変えず、ひたすらトレーニングをしていた

 

イメージがあります。明日からも、おそらくトレーニングをしていると思う、と語って

 

いたのが印象的でした。日本では、首位打者7回、最多安打5回、打点王1回、

 

盗塁王1回、最優秀選手(MVP)3回、ゴールデングラブ賞7回、正力賞2回。

 

そして大リーグでは、新人王、首位打者2回、最多安打7回、盗塁王1回、最優秀

 

選手(MVP)1回、ゴールドグラブ賞10回、という、素晴らしい成績を残しています

 

。それも、自分に厳しく向き合ってきたからできたことだと思います。引退発表の日

 

には、深夜の会見に多くの記者が集まり、1時間20分にわたって、和やかな

 

雰囲気の様子が、テレビや新聞で大きく報じられていました。多くの記録とともに、

 

多くの言葉も残したイチロー選手でした。この日の会見でも、印象に残る言葉を

 

残しています。「アメリカに来て、外国人になったことで、人の痛みを想像し、今

 

までになかった自分が現れた」「孤独を感じて苦しんだことは多々ありましたが、

 

その体験は未来の自分にとって大きな支えになる、といまは思います」「言葉に

 

して表現することが、目標に近づく一つの方法」「できると思うから挑戦するのでは

 

なく、やりたいと思えば挑戦すればいい」など。そして、弓子夫人と愛犬の一弓

 

(いっきゅう)に感謝の言葉を述べています。弓子夫人には「一番頑張ってくれたと

 

思う。ゆっくりしてほしい」と感謝し、「ゲーム前にホームの時は妻が握ってくれた

 

おにぎりを食べるんですけど、その数が2800ぐらいなんですよ。3千いきたかった

 

みたいですね。そこは3千個握らせてあげたかった」と。愛犬の一弓は心の支え

 

だったそうで、2001年生まれで「まさか最後まで一緒に僕が現役を終える時まで

 

一緒に過ごせるとは思っていなかった」。17歳7ヶ月で「さすがにおじいちゃんに

 

なってきて毎日ふらふらなんですけど、懸命に生きているんですよね。俺、頑張ら

 

なきゃなと本当に思った」と優しく語っていました。勝負師の厳しい顔ではない

 

優しい面も見られました。今後は、監督はあり得ないと語っていましたが、イチ

 

ロー選手に姿に励まされた人は多いので、野球に関わり続けてほしいと思い

 

ます。