今日のブログはお休みと昨日書きましたが、岡山に向かうのが昼過ぎなので、
今日は、書けました。明日が帰りが遅いので、お休みします。
外交人労働者の受け入れを拡大する入管難民法改正案が、今日8日未明に、
与党などの賛成多数で、参院本会議で可決、成立しました。施行は、来年4月1日
です。これまで高度専門職に限定していた外国人労働を、建設業や介護業など
14業種を対象に拡大する、日本として大転換の政策です。それなのに、問題が
次々に出てくる中、衆参両院での質疑時間は、合わせて35時間45分という、
与野党対立法案では、異例の短さで、強行的に採決してしまいました。労働力が
不足していることは周知の事実なので、外国人労働を拡大すること自体には、
賛成の声が多いと思います。しかし、大事な点を法案には書かずに、法務省の
省令で決める、検討中ということで全く答えませんでした。また、労働力が入って
くるのではなく、「人」が入ってくるのに、その受け入れ態勢などの具体策は、今年
中に策定するということで、順序が逆です。積み残された問題点は多々あります。
○受け入れ人数(最大約34万5千人)の根拠が不明 ○技能実習制度からの
移行が約5割、職種によっては10割という中で、明らかになった実習制度の
問題点(2015~17年で69人死亡、今年上半期で4279人が失踪、週130
時間勤務で月給9万円など最低賃金を下回る給与、来日前に仲介業者に借金等)
を、実習制度とは別物という詭弁で、そのままに ○外国人の社会保障を日本人
とは不公平なものにしていて(扶養家族の保険利用を制限、年金も受給資格には
10年納める必要があり適用は難しい等)、保険料が払い損になる ○国のあり方
として外国人労働者を、どのように受け入れるかの議論が全くない 等が、残され
たままの見切り発車になります。安倍首相の強い意向で、たった10ヶ月で作り
あげたと報じられていて、準備不足が露呈しています。これでは、韓国や台湾など
と競合していて、今でも必要な技能実習生などが確保できていない中で、外国人
にとっても魅力的な制度にはなりません。技能実習生が抱えている問題点を、
更に拡大していくことになりかねません。年明けの通常国会でも、是非、議論を
続けてほしいと思います。私たち、ひとりひとりも、どのように外国人と共生していく
社会を目指すのかを、真剣に考える必要があります。