アメリカの中間選挙が、これだけ日本でも注目されたことは、ないのではないで

 

しょうか。それも、あのトランプ大統領の2年間への評価で、結果が世界に影響

 

するからです。アメリカの中間選挙は、6日投開票され、トランプ大統領と対立

 

する野党の民主党が、下院で8年ぶりに多数派を奪還しました。トランプ大統領

 

が、自分の選挙なみに応援に走った上院は、共和党が多数派を維持しました。

 

ねじれ議会になり、対立が一層深まるとみられています。日本時間の午後10時

 

現在、下院435議席のうち、民主党が過半数を超える222、共和党が199の

 

当選を確実にしました。下院で、民主党が過半数を超えたのは、これまであまり

 

投票に行かなかった若者、女性などが、トランプ氏を、銃規制やMe Too運動等

 

で批判し、投票をしたから、と言われています。女性の当選者は、これまで最多

 

で、その90%を民主党が占めている、とのこと。イスラム教徒の女性や先住民の

 

女性も当選しました。予算は、下院から審議されるので、予算を伴う政策は実現

 

しにくくなります。一方、外交などは上院が権限を持っているので、トランプ氏は、

 

外交や日米交渉も含む経済交渉などに、一層強気に出てくる、と予想されて

 

います。トランプ氏は、上院での勝利を強調し、下院で敗れたことには触れず、

 

素晴らしい結果だった、と自賛しています。2年後の大統領再選に向けて、

 

敵を作って分断するトランプ氏のやり方で、予算などが通らず停滞すれば民主党

 

のせいにするのだろう、とみられています。この選挙結果は、勝敗をつけがたい

 

とも言われますが、とにかく下院でブレーキがかけられることは成果だと思い

 

ます。民主党が過半数を超えたことで、米大統領選への介入を巡るトランプ陣営

 

とロシアの共謀、司法妨害、巨額脱税などの、トランプ大統領を巡る多くの疑惑

 

について、下院による調査が進むと見込まれていいます。証人喚問や証拠の

 

提出を命じられるようになります。一方、大統領の弾劾については、上院で

 

3分の2の賛成が必要なので、実現はしないとのこと。若者が関心を持って

 

行動し、結果が伴ったことは、将来に向けて明るい材料だと思います。トランプ氏

 

が壊している民主主義や世界の秩序を回復できるように願っています。