自民党総裁選は、昨日20日、国会議員票と党員・党友による地方票が開票され、

 

安倍晋三首相(63)が、石破茂元幹事長(61)を破り、3選を決めました。地方票

 

では、石破氏が、約45%を獲得して善戦し、これは安倍氏への批判票ともいえ、

 

国会議員との意識の差が鮮明になりました。安倍首相は、国連総会から帰国後の

 

10月1日を軸に、、内閣改造・党役員人事を実施する方針を固めた、と報じられて

 

います。麻生副総理兼財務相、菅官房長官、二階党幹事長などの政権の骨格は

 

維持する方向、とのことです。善戦した石破氏や石破陣営の処遇が焦点になり

 

ます。安倍氏は、圧勝による「完全勝利」を目指しましたが、地方票で石破氏に

 

迫られ、来年の統一地方選、参院選を控えて、党運営は厳しくなる、と見られて

 

います。安倍一強のおごり、アベノミクスが地方には届いていないこと、度重なる

 

強行採決、森友・加計問題への不誠実な対応、そして総裁選中の安倍氏側近から

 

石破氏を応援するなら大臣を辞めてからにしろと斎藤農水相が恫喝?された件

 

など、国民の意識を反映する党員・党友の安倍氏への反発が、石破支持が予想

 

より大幅に伸びた背景にはある、と思います。国会議員票も、石破氏支持が予想

 

より多かったのは、直前に、小泉進次郎氏が石破支持を表明したことも影響して

 

いると思われます。小泉進次郎氏は、「違う声を抑えつけるのではなく、強みに

 

変えていく自民党でなければならないとの思いから判断した」と理由を述べ、

 

安倍首相による「1強」体制への批判をにじませました。小泉氏が、内閣改造・

 

党役員人事で、どのポストを提示され、それを受けるのかどうかが、注目され

 

ます。この先、日本を担っていく逸材だと、私もみています。私が住んでいる

 

長野県では、石破氏に51票という僅差で安倍氏が勝ちましたが、国会議員は

 

安倍支持4人、石破支持1人だったので、こちらも世論と国会議員の認識の差が

 

明らかになっています。石破氏が勝ったところが10県あること、全体の割合でも

 

3割が石破氏を支持したことを肝に銘じて、安倍氏には、ことばだけでなく、

 

丁寧に国民と向き合う政治をする責任があると思います。来年の参院選は、

 

6年前に自民が大勝した時の議員が改選ですので、もともとハードルが高く、

 

外交問題なども難しく、安倍氏には、厳しい状況が続きそうです。とても、強引に

 

憲法改正を行える状況ではないと考えます。