自民党の総裁選が、一昨日7日に告示されました。ちょうど北海道での地震や
台風による関西の被害などが出た直後でしたので、今日までの3日間選挙戦は
休止という判断は、当然のことだと思います。しかし、20日の投開票まで、安倍
首相のロシア訪問が10~13日まで入るなど、議論をする時間が少ないことは
よくないと思います。自民党総裁を選ぶということは、実質的に日本の首相を
選ぶことになるのですから、投票できるのは議員や党員ということでも、多くの人
に、安倍さんと石破さんの考え方を知ってもらうことが必要です。投票までに
行われる予定のものは、安倍氏が外遊から戻った14日に、日本記者クラブ主催
の討論会と、党青年局・女性局主催の討論会があります。今、日本が直面して
いる外交・防衛、経済、地方再生、超少子高齢社会、教育、そして憲法などに
ついて、活発な議論をしてほしいものです。石破さんが、テーマごとの論戦を
提案したのに対して、安倍さんは常に消極的、と報じられてきました。安倍さんを
支持する二階幹事長が、総裁選はもう安倍さんが勝つことは決まっているの
だから、沖縄知事選に秘書などを派遣して力を入れているというニュースも
気になりました。できれば、災害対応にあてた分の1週間位、期間を延ばしてでも
論戦を活発にしてもらえればと思います。しかし、もともと消極的な候補が力を
持っているのでは、望むべくもないのかもしれず、残念です。また、石破さんが
当初掲げていた「正直、公正」を、支援を受ける参院竹下派から、首相批判とされ
表に出さなくなったことも残念です。森友・加計問題や公文書改ざんなど、今の
政治に対して、多くの人が思っていることを正そうとしているのだと思ったのです
が。今の日本には、ほんものの「保守」はない、という話もよく聞きます。日本人の
8割が保守を支持している、ともいわれます。本来の「保守」の懐の深さが感じ
られない状態なので、こうした理念の議論も聞きたいところです。