第100回全国高校野球選手権大会は、昨日が最終日で、甲子園球場で決勝戦
が行われ、旋風を巻き起こした秋田の金足農が大阪桐蔭に敗れました。13対2
で、大阪桐蔭が春夏連覇を果たしました。高校野球は、以前から好きで、時間が
あれば見ていましたが、仕事をしている間は、そうはいきませんでした。軽井沢
でもボランティア活動などが忙しいのですが、可能な日は、見たい試合の時間に
家にいられるようにして、今回は、わりと見ていました。今回から導入されたタイ
ブレークで、星陵対済美の試合は13回、11対13で済美が勝ち、球史に残る
名勝負だったと思います。決勝まで残り、話題となった、秋田の金足農は、
公立の農業高校で、全員秋田出身で、予選からずっと3年生9人で戦ってきま
した。中でも、エースの吉田輝星(こうせい)選手(3年生)は、解説者も、すぐに
プロ野球で通用すると絶賛していて、予選から、決勝戦の5回まで、全てひとりで
投げ抜いてきました。甲子園での1~3回戦までは、すべて奪三振が10以上、
記録がかかっていた準々決勝では7つでしたが、素晴らしい選手だと応援して
いました。さすがに、連投の疲れで打ちこまれ、もう投げられないと、決勝戦の
6回からは初めてチームメイトにマウンドを譲りましたが、これからプロを目指し
たいという吉田選手には、よい経験になったのかと思います。ドラフトの目玉に
なることは、間違いないようです。吉田選手を盛りたてている金足農の選手たち
の戦いぶりは、多くの人を感動させ、地元の秋田に元気を届けたと思います。
この躍進のかげには、秋田県を挙げた高校野球強化プロジェクトがあった、と
報じられています。1998年の金足農から、2010年の能代商まで、夏の甲子園
で13年連続初戦敗退で、2011年からプロジェクトを発足させました。甲子園での
戦い方や控え選手の心構えなどの研修、そして投手が投げるボールの質を
測って、助言や指導をするなど、科学的な解析も実施した、とのこと。100回を
迎えた高校野球、入場者数が史上初めて100万人を突破しました。タイブレーク
の導入や、熱中症対策の水を飲む時間の設定など、選手のための工夫がされて
いましたが、それでも1人のピッチャーが投げる玉数など課題はあるといわれて
います。100回を機会に、見直すことをしながら、爽やかな感動を与えてくれる
高校野球が、今後も更に発展することを願っています。