山口県周防大島町で帰省中に行方不明になり、3日ぶりに保護された藤本理稀

 

(よしき)ちゃん(2)歳を発見した、捜索ボランティアの尾畠春夫さん(78)は、

 

これまでも全国で被災地支援や行方不明者の捜索に参加してきたということで、

 

自分の車で自給自足し、現地には一切迷惑をかけずに、ひらすらボランティアと

 

して活動するという、ボランティアの鏡のような方だと思います。こうした事件が

 

なければ知ることができなかった尾畠さんの活動に、久々に爽やかな感動を

 

覚えました。尾畠さんは、以前に行方不明になった女の子の捜索に関わった

 

経験から、よしきちゃんは山の上の方に向かったと考え、捜索をして30分程で

 

発見できたそうです。2歳のよしきちゃんが、3日間、暗い中で、おそらく沢の水を

 

飲んで生き延びていた生命力にも驚きましたが、発見が遅れれば命に係わる

 

ことになり、小さな命を助けた活動に、全国から称賛の声が上がっています。

 

もともとは魚やをしていて、いろいろな人に世話になったからと、すっぱりと魚やを

 

辞めてから、ボランティア活動をし、そのために常に体も鍛えているそうです。

 

2004年の新潟県中越地震以来、全国の被災地でボランティアをしてきました。

 

2011年の東日本大震災では、宮城県三陸町で、計500日間、がれきの中に

 

埋もれた思い出の写真などを拾い集める「思い出探し隊」の隊長を務めました。

 

2016年の熊本地震にもかけつけ、今年は、4月に大分県中津市の土砂崩落

 

現場へ、7月の西日本豪雨でも、広島県呉市で民家から泥をかき出す作業を

 

しました。また、呉市に行くそうです。小学6年の時から奉公に出ていたので、

 

これからまた勉強をしたい、と語っていました。よしきちゃんの祖父からお風呂を

 

進められても断り、徹底的に自立したボランティアの姿を見せていました。日本

 

には、このような素晴らしい人がいることを知り、いろいろな意味で希望が持てる

 

と思いました。よしきちゃんは、病院で回復し、食事もすべて食べて、お母さんに

 

甘えているということで、ほんとうによかったです。