西日本を中心に、昨日7日、活発な梅雨前線による豪雨被害が拡大しました。

 

最新の被害状況は、NHKが各地の警察や消防を取材してまとめたところ、今日

 

8日午後5時現在、全国で68人が死亡し、6人が意識不明の重体、少なくとも

 

56人の安否が不明になっています。今回の記録的な豪雨で亡くなった方は、

 

広島県で29人、愛媛県で20人、岡山県で8人、山口県で3人、京都府で3人、

 

岐阜県で1人、滋賀県で1人、兵庫県で1人、高知県で1人、福岡県で1人となって

 

います。昨年に続いての梅雨末期の豪雨災害です。気象庁によると、今回の大雨

 

は、本州付近に停滞した梅雨前線に、南から大量の水蒸気を含んだ空気が

 

継続的に流れ込んだために生じた、ということです。最近よく聞くようになった、

 

積乱雲が帯状に連なる「線上降水帯」が、同時多発的に発生したため、雨が

 

数日間、しかも広範囲に及んだ、とのこと。まだ孤立している地域などもあり、

 

被害は、さらに増える可能性があります。まずは、安否の確認、被災者の救出に

 

全力をあげてもらいたいと思います。今回、気象庁は、大雨について早めに

 

厳重な警戒を呼び掛ける異例の記者会見を開き対応しましたが、実際には、

 

想定を上回る大雨が降りました。「大雨特別警報」が、6日から7日にかけて、

 

兵庫、広島、岡山、鳥取、福岡、佐賀、長崎、京都、岐阜に出されました。この

 

「大雨特別警報」は、50年に一度のレベルの降水量が予想される時に発する

 

警報で、このように多くの地域に出されたのは、聞いたことがないと思います。

 

30年に一度が異常気象といわれますが、50年に一度の、すぐに命に危険がある

 

ほどの降水量というのは、想像を超えます。この特別警報が波状的に出され、

 

自治体もそれぞれ、次々に避難勧告や指示を出しました。そこに住んでいる住民

 

のみなさんは、それに対応して行動することが難しかったことも考えられます。

 

地球の気候変動、温暖化に真剣に向き合わないと、自然災害は大きくなるばかり

 

と思います。まずは、今回の対応に万全を期し、教訓を、これからの避難など

 

安全対策にいかしてもらいたいですし、私たち一人一人も、地域の災害予測

 

地図(ハザードマップ)を頭に入れ、いざという時の対応を考えておく必要があると

 

思います。