今日6月9日で、結婚25年となる皇太子ご夫妻が、お気持ちを文書でつづられた

 

と報じられています。皇太子様は58歳、雅子様は54歳で、雅子様が29歳の時

 

に、出会いから6年7ヶ月で結婚されてから25年経ちました。来年5月に、新天皇

 

となる皇太子様は「気持ちを新たに、互いに努力しながら一つ一つの公務に取り

 

組んでまいりたい」と表明され、雅子様は「たくさんの喜びも悲しみもありました」

 

「広く人々の幸せを祈っていきたい」と新皇后への覚悟ものぞかせた、ということ

 

です。アメリカのハーバード大学を卒業し、外交官としてキャリアウーマンの道を

 

歩んでいた雅子様にとって、お世継ぎを産むことが第一の責務とされた立場は、

 

ほんとうに辛いものだったと思います。結婚8年後の2001年に愛子さまを授かり

 

ましたが、その2年後に、雅子様は体調を崩し「適応障害」と診断されて、療養

 

生活にはいられました。雅子様は、現在も療養生活が続いていますが、無理の

 

ないあり方で、これからの社会にあった天皇として活動される皇太子様と、支え

 

合いながら歩んでいただければと思います。皇太子様は、2004年の会見で

 

「雅子のキャリアや人格を否定するような動きがあった」と話され、日ごろ穏やかな

 

皇太子様の踏み込んだ発言として、注目されたこともありました。自分が雅子様

 

を守るという気持ちの表れかと思いました。体調が悪く、眠れないでいる雅子様に

 

夜が明けるまで付き添い、翌日は朝から公務をされた皇太子様の献身的な

 

サポートもあり、愛子様の成長も、雅子様の回復を後押ししている、とのこと。

 

お二人の歩みを振り返って、互いへの言葉と点数を、という質問に対して、

 

皇太子様は「今回は、結婚10年の折の「努力賞」と「感謝賞」のダブル受賞に

 

加えて、銀婚式にちなんで銀メダルを贈りたいと思います」と。雅子様は「天皇皇后

 

陛下のご成婚25周年の折に、陛下に皇后様が差し上げられた「感謝状」という

 

言葉以上に私の気持ちにふさわしい答えが見つかりませんので、私も倣わせて

 

いただいて、皇太子殿下にも「感謝状」を差し上げてもよろしいものでしょうか

 

・・・。」とされています。また、皇太子様は「現行憲法で規定されている「象徴」と

 

しての天皇の役割をしっかり果たしていくことが大切だと考えています。そして

 

象徴としてのあり方を求めていく中で、社会の変化に応じた形で、それに対応

 

した務めを考え、行動していくことも重要だと思います。」と。雅子様は、東日本大

 

震災の復興について「困難な状況に置かれている方々の悲しみや苦しみに思い

 

を寄せ、そのような方々の生活が少しでも良くなるようにと願ってまいりました。」

 

また、「それぞれの家庭が幸せであり、中でも子どもたちが、それぞれの可能性を

 

信じて幸せに成長していくことができる社会でありますようにと、いつも願っており

 

ます。」とお気持ちを結ばれています。公務に携わることが少しずつ増えている

 

雅子様ですが、精神的なことは外からは見えないので、辛い経験もたくさんされて

 

きたと思います。来年5月からは、さらに重い責任を持つ立場になられますが、

 

ご夫妻で支え合って、無理のないようにやっていっていただきたいと心から願って

 

います。国民の多くが、天皇ご一家に敬愛の情を持っていると調査でも明らかに

 

なっています。あまりあるべき姿を押し付けるのではなく、新しい時代の天皇皇后

 

像を、私たちも見守っていければと思います。