陸上自衛隊がイラクに派遣された際に作成した日報(活動報告)が見つかった

 

問題で、昨日4日、小野寺防衛相は、陸自が昨年3月に日報の存在を把握して

 

いたと発表しました。ちょうど南スーダン国連平和維持活動(PKO)の日報問題で

 

特別防衛監察を実施していた時期ですが、当時の稲田防衛相などには報告して

 

いなかった、ということです。小野寺防衛相によると、陸自研究本部研究部教訓

 

課長以下がその存在を確認していたにもかかわらず、少なくとも稲田氏をはじめ、

 

政務三役、内部部局、統合幕僚監部には、報告がなされなかった、という説明

 

です。小野寺防衛相は、今月2日にイラクの日報の存在を公表して陳謝しました

 

が、この段階で防衛省は研究本部が日報の存在を把握した時期は不明として

 

いました。小野寺防衛相は、「大変遺憾」として、昨日付で、大野防衛政務官を

 

トップとする調査チームを設置し、職員から聞き取り調査を行う、とのことです。

 

昨年2月に、当時の稲田防衛相が、イラクの日報は「見つけることができなかった」

 

と答弁した1ヶ月余り後の3月27日にイラクの日報を発見していた、と報じられて

 

います。国会で審議され、イラク派遣について検証するための大事な日報を発見

 

から1年も放置していたことは、自分たちの立場を守るために都合の悪い情報は

 

隠ぺいしていた、としか思えません。発見から1年も事実が隠されていたことは、

 

シビリアンコントロール(文民統制)が、効いていない、ということになります。

 

立憲民主党の辻元国対委員長が「安倍政権は財務省の公文書改ざんと防衛省

 

の日報隠ぺい、この二つでアウト、レッドカード(退場)だ」を強調しましたが、そう

 

思う国民も多いのではないでしょうか。安保法制が改正され、集団的自衛権まで

 

踏み込めるようになった現状で、実力組織である自衛隊の情報がきちんと公開

 

されていないことは忌々しきことです。徹底的な調査をして、二度とこうしたことが

 

起きないようにしてほしいと思います。また、国会でも、与野党を越えて、しっかり

 

議論すべきことだと思います。