また、公文書を巡って、政府の対応の不備が明らかになりました。昨日2日、

 

小野寺防衛相は、陸上自衛隊のイラク派遣に関して、政府が野党議員の資料

 

要求に「存在しない」としてきた部隊の日報が見つかった、と発表しました。

 

2004~2006年の述べ376日分、約1万4千ページに上る、と報じられて

 

います。南スーダンの国連平和維持活動(PKO)の日報が廃棄したとした後で保管

 

されていたことが発覚した問題や学校法人森友学園を巡る財務省の決裁文書

 

改ざんなどに続いて、このような公文書のずさんな取り扱い、管理が明らかに

 

なったことは、看過できない政府のゆるみだと思います。小野寺防衛相は、記載

 

内容の確認などをした上で、今月半ばをめどに、資料要求のあった国会議員に

 

日報を提出する意向を示し、国会での質問に適切に対応できなかったことに

 

ついて陳謝しました。防衛省では、PKO日報問題を受けた再発防止策として、

 

文書の統合幕僚監部への一元管理とともに、陸自の全国の部隊などが保有する

 

文書を確認調査してきました。その結果、小泉政権がイラク復興支援特別措置法

 

に基づいて2004~2005年にイラクのサマワに派遣した陸自が現地で作成した

 

日報が、陸上幕僚監部衛生部と陸自研究本部(現在の教育訓練研究本部)で

 

1月に新たに見つかり、2月27日に、統合幕僚監部に報告があった、ということ

 

です。国会では、昨年2月に、民進党議員が南スーダンPKOの日報問題に関連

 

して、イラク派遣の日報について質問しましたが、当時の稲田防衛相は「見つける

 

ことはできなかった」と答弁していました。陸自内にあったのですから、本気で

 

探したのか疑わしいと思います。野党や情報公開の専門家からは、隠ぺいを

 

疑う、という声が上がっています。見つかった内容は、イラク復興支援群(日本の

 

自衛隊のイラクへの派遣行為の総称)が作成した文書が319日分、イラク復興

 

業務支援隊の作成が26日分、後送業務隊の作成が31日分、とのこと。自衛隊の

 

活動内容や、現地の治安情勢などの実態が記されているとみられ、明らかにして

 

ほしいと思います。それにしても、公文書管理法ができたのに、このようなずさんな

 

公文書の管理が横行していては、後の検証に耐えず、民主主義の根幹が

 

揺るがされる問題であることを、改めて政府は周知徹底してほしいものです。

 

作成が26日分、