北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長は、1日、「米本土全域が核攻撃の射程

 

範囲にある」などと述べ、米本土を攻撃できる核弾頭搭載の大陸間弾道ミサイル

 

(ICBM)を実戦配備した、と初めて宣言しました。これを国家核戦力の歴史的

 

大業を完成した、とも言っています。今年も世界の不安定要素の最大のものが、

 

北朝鮮を巡るものであることを思わされました。この金正恩委員長の新年の辞

 

については、もう一方の不安定要素である、アメリカのトランプ大統領が、「俺も

 

核爆弾を持っているが、やつのよりもでかくて強力だ。それに俺のボタンは

 

ちゃんと作動する!」とツイッターに書き込んだ、と報じられていて、これまでの

 

常識では考えられない2人のリーダーの言動から、今年も目が離せず、恐ろしく

 

思います。一方で、金正恩委員長が、今年は、明るいグレーのスーツ姿で、表情

 

も柔らかかった、と融和への姿勢を語っているコメンテーターもいます。新年の辞

 

で、アメリカに強硬なことばを並べる一方で、2月9日に開幕する平昌(ピョン

 

チャン)五輪への代表団派遣のため、韓国と協議する考えも表明しています。

 

これを受けて、韓国のチョミョンギュン統一相は板門店の韓国側施設「平和の家」

 

で、9日に南北高位級当局者協議を開くことを提案しました。アメリカと韓国を分断

 

する硬軟合わせた外交戦略を考えている、ともいわれています。ピョンチャン

 

オリンピックが、平和なうちに開かれるために、南北の話ができることは、よいこと

 

だと思います。なるべく話し合いで北朝鮮問題を解決しようという国が多い中で、

 

強硬なのはアメリカと日本とされています。安倍総理は、今日4日、北朝鮮に

 

対して、「従来の延長線上ではない防衛力の強化をしていく」と語っています。

 

アメリカの言いなりに防衛予算を膨らませて装備を整え、気が付いたら、アメリカ

 

と日本が、世界の流れから取り残されている、ということにならないとよいの

 

ですが。