今月、小さな記事だったので、ご覧になった方も多くないかと思いますが、懸案

 

だった、ひとり親家庭に支給する児童扶養手当について、いくつかの動きがあり

 

ました。児童扶養手当は、児童手当とは別のもので、ひとり親家庭の生活支援の

 

ために支給されているものです。その児童扶養手当は、これまでは4ヶ月ごとに

 

まとめて年3回支給する仕組みだったのを改め、2ヶ月ごとにまとめて年6回支給

 

する方針を、政府が固めたと報じられました。4ヶ月分まとめてだと、家計の管理

 

がしにくく、支給日の間に使い切って困る、ということがあるからです。来年の通常

 

国会で、児童扶養手当法を改正して、2019年度の実施を目指している、という

 

ことです。毎月支給が一番よいのですが、そうなると市区町村の作業が膨大に

 

なるとしていて、児童手当を2、6、10の偶数月に支給していることから、児童

 

扶養手当は、奇数月に支給する方向で検討しています。2ヶ月ごとになるのは、

 

前進だと思います。もう1点は、厚生労働省が、満額受け取れる所得制限の基準

 

を引き上げることを決めた、ということです。子ども1人の家庭の場合、年収

 

130万円までから160万円までにします。2018年8月支給分から実施、との

 

こと。児童扶養手当は、2017年3月時点で、100万6332世帯が受給して

 

います。この所得制限の基準の引き上げによって、対象が約15万人増えることに

 

なります。雇用環境の改善で、ひとり親家庭の年収が増えていて、収入が低い

 

家庭も、児童扶養手当を合わせれば平均年収に近づくよう配慮する、ということ

 

です。子どもの貧困が、日本で大きな問題になっていますが、その大きな要因が

 

男女の賃金格差などから、ひとり親家庭の中でも、シングルマザーが増えている

 

ことなのです。子どもは、生まれてくる家庭を選べません。生まれてきた子どもたち

 

が、社会の支援によって、いきいきと生きられるようにと願っています。軽井沢で

 

今年始めた、あたしキッチン(子ども食堂)も、その支援のために各地で行われて

 

いるボランティア活動の一環です。