昨日27日から衆議院の予算委員会が開かれています。この国会では、与党が

 

もっと質問時間を増やしたいとして、野党との攻防が繰り広げられてきました。

 

予算委員会については、これまでの与党2対野党8を、与党5対野党9とすること

 

で合意し、この時間配分で行われています。法案を国会に提出する前の事前審査

 

で与党の意見は入っていることや、行政をチェックする国会の役割として野党に

 

多く配分されてきたのに、配分を変えることには賛成できないと、お伝えして

 

きました。昨日、今日の予算委員会を見ていても、昨日は夕方まで与党が質問

 

していましたが、自民党議員が、「赤いカラスがいないことは、全てのカラスを

 

捕まえないと証明できない。「悪魔の証明」だが、天使のように誠実に答えて

 

ほしい」といったこと。また、別の自民党議員には、財務省幹部が、近畿財務局

 

職員に、「ゼロに近い金額まで努力する」などと語っている音声データについて、

 

事実関係を確認したことを初めて認めました。これは、与党にハナを持たせた?

 

とも受け取れますが、この議員はさらに踏み込まず、もの足りなさを感じました。

 

政府をヨイショする質問、援護射撃的な質問が多く、行政のチェックという国会の

 

役割からすると、5時間も退屈するような質問が続くことは、容認できないと思い

 

ます。今日の野党の質問では、森友学園への国有地売却問題をめぐる会計検査

 

院の検査結果を受け、安倍総理は、関係省庁に過去の国会答弁が適切だったか

 

どうかを検証させるとしたうえで、国有財産の売却手続きの見直しを進める考えを

 

示しました。しかし、真相究明に必要だと思われる森友・加計問題についての

 

集中審議や安倍昭恵夫人・佐川前財務省理財局長(現、国税庁長官)など

 

関係者の国会招致については、与党や応じず、引き続き協議することになり

 

ました。この予算委員会の質疑で幕引きを、ということは認められないと思い

 

ます。また、昨日指摘した、LGBT(性的少数者)への差別について、希望の党の

 

井出ようせい議員が質問したのに対して、安倍総理が、外国の首脳の同性の

 

パートナーが来日した場合には、総理大臣主催の夕食会には、同性のパートナー

 

も招待する考えを示したこと。また、河野外務大臣が、来月の天皇誕生日の

 

レセプションには、事実婚か法律婚か、同性か異性かにかかわらず、配偶者や

 

パートナーを招待するよう指示した、と述べたことについては、これまでの対応

 

より前進していて、評価したいと思います。