衆議院文部科学委員会は、昨日15日、政府の国家戦略特区制度を活用した

 

学校法人「加計学園」(岡山市)の獣医学部新設問題について審議しました。林

 

文部科学大臣は、学園の計画を認可したことの妥当性を強調し、野党は特区での

 

学部新設に必要な4条件を満たしていないと質しましたが、議論は平行線で

 

終わりました。質問時間が、野党8対与党2から、自民党の強い主張で、野党2対

 

与党1と、与党の質問時間を増やしての審議でした。しかし、自民党の質問者の

 

義家前文部科学副大臣は、政府の判断の正当性ばかりを主張し、質問というより

 

意見陳述のようで、国会での質疑によって、行政をチャックする、という趣旨とは、

 

違ったものだと感じました。また、野党は、質問時間が少なくなった上に、民進党

 

が、立憲民主党・希望の党・無所属の会と分裂してしまったため、質問者の間で

 

役割分担等ができず、議論は深まりませんでした。野党の連携の仕方も課題

 

です。専門家の意見として、「民主主義が完璧でないという可能性を謙虚に受け

 

入れれば、野党に質問時間が多く配分される議会ルールは、民主主義の欠陥を

 

補うためのもう一つの英知を反映している」として、多数派の意思を反映して

 

いないからという理由で、ないがしろにするのは、多数派の暴挙というほかない、

 

ということが報じられています。与党は、質問時間を多くと要求するなら、少なく

 

とも、行政のチェックになる質問をしっかりすべきです。

 

昨日の審議の中でビックリしたのは、日本維新の会の足立康史議員が、立憲

 

民主党の福山幹事長と希望の党の玉木代表を名指しして「私は犯罪者だと思って

 

いる」と発言したことです。質問の中で、福山幹事長と玉木代表が、獣医師会から

 

献金をもらっている。献金をもらって、請託を受けて、あっせんをし、国会質問を

 

していれば、あっせん利得罪、あっせん収賄罪、様々な疑惑が取りざたされて

 

いる。すなわち犯罪者である。等の発言をしました。立憲民主党は、懲罰動議の

 

提出も検討しています。当然のことだと思います。確かな根拠もなく、他党の議員

 

を誹謗中傷することは、許されることでは、ありません。足立議員は、「朝日新聞、

 

死ね」とツイートしたことでも、物議をかもしています。このような議員がいること

 

は、信じがたいことです。