世界経済フォーラム(ダボス会議を主催)の報告書が、昨日2日付けで公表

 

され、日本は、男女格差(ジェンダーギャップ)が、144ヶ国中114位と、前年

 

よりさらに3つ順位が下がってしまいました。これは、もちろん主要7ヶ国では

 

今年も最下位です。この男女格差の大きさを国別に順位づけした「ジェンダー

 

ギャップ」は、経済、政治、教育、健康の4分野14項目で、男女平等の度合いを

 

指数化して、順位を決めています。日本が、特に遅れているのは、政治分野

 

での男女平等で、123位と、前年の103位から後退しています。女性議員は、

 

先月の衆院選で2人増えただけで、世界各国の男女平等へのスピードに

 

比べると遅すぎるため、少し増えただけでは、20位も順位が下がってしまう

 

のです。女性議員は、衆院で47人(10.1%)、参院で50人(20.7%)です。

 

専門家によると、女性議員比率が高い国ほど、民主主義の度合いやGDPに

 

占める教育費の割合が高く、軍事費の割合が低い傾向がみられる、ということ

 

です。先日もお伝えしたように、理念法ではありますが、先の国会で、超党派で

 

合意していた「政治分野における男女共同参画推進法」が、通常国会では

 

森友・加計問題などで審議されず、秋の臨時国会は冒頭解散で、まだ成立

 

していません。これは、候補者をできるだけ男女均等にするよう政党に求める

 

もので、是非、早く成立させてほしいと願っています。経済でも、男女の賃金

 

格差などがあり118位から114位に少し上がりましたが、まだまだ平等では

 

ありません。高いのは、教育や健康です。それでも、政治や経済が足を

 

引っ張って、144ヶ国中114位という順位は、総理が女性活躍といっている

 

のに恥ずかしいと思います。「男女平等の実現は、女性だけでなく社会全体に

 

とって有益だ」と来日中の世界銀行CEOクリスタリナ・ゲオルギエバ氏は、

 

語っていると報じられています。1位は、9年連続でアイスランドで、女性議員

 

の割合は48%です。アジアのトップはフィリピンの10位でした。