き国の2018年度の予算編成に向けた各省庁の概算要求が、昨日31日、

 

出そろいました。総額は、約101兆円で、4年連続で100兆円を超えました。

 

超少子高齢社会の中で、見直しをしながらも社会保障の予算が膨らむのは、

 

ある程度仕方ないかと思います。子育てについては、保育所整備費補助と

 

人材確保のために1397億円を、厚生労働省が求めています。また、教育

 

では、返済のいらない無利子奨学金のために1076億円などが要求されて

 

います。気になるのは、過去最大の5兆2551億年が概算要求された防衛費

 

です。2017年度当初予算に比べて、1300億円(2.5%)増えています。

 

北朝鮮のミサイル発射に対応するために、防衛省は、弾道ミサイル防衛

 

(BMD)の強化に1791億円を要求しました。目玉といわれているのが、陸上

 

配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の設計費で、アメリカとの

 

協議を経て年末に金額を確定させるとして、要求額を「未定」としていて、

 

今回の総額には含まれていません。さらに増額されるということです。イージス

 

・アショアは、本体が1基800億円、その1基あたり100人程度の要員も必要と

 

されている、ということで、財政負担が重くなる一方です。確かに、北朝鮮の

 

脅威へ対応は必要でしょうが、自衛隊ができることは、法的にも限界があり、

 

国の予算から防衛費に振り向けられる金額も限界があり、軍拡競争になる

 

懸念もあります。100兆円を4年続けて超え、借金がさらに積み上げられる

 

ことになります。借金は、目に見えないので、政治家も官僚も、頼りがちです

 

が、将来の世代に、更に借金を負わせることにもっと危機感を持つべきです。

 

社会保障費のために消費税を10%にする3党合意は、将来世代へのつけ回し

 

を少しでも少なくすることも目的のひとつでした。それなのに、負担を求める

 

増税は先送りを繰り返し、借金を積み上げていくことは許されないと考えます。