天皇陛下の退位を実現する特例法が、昨日9日、参院本会議で全会一致で

 

可決、成立しました。退位は3年以内の施行日に、とされていますが、政府は、

 

2018年12月の退位、新天皇の即位を想定し、元号改正を19年元日とする案

 

を検討している、と報じられています。年末年始の重要な皇室行事への影響を

 

考えて、2019年3月末退位、4月1日の年度替わりに即位、改元する案も

 

ある、ということですが、カレンダーなどからすると、元日の方がよいかと思い

 

ますが。成立した特例法のポイントとしては、○退位の対象を天皇陛下一代に

 

限定。退位後の呼称は「上皇」、皇后さまは「上皇后」。○交付日から3年以内

 

の施行日に退位し、皇太子さまが直ちに即位する。○上皇は皇位継承権や

 

摂政就任資格を持たない。○皇位継承順1位の「皇嗣(こうし)」となる秋篠宮

 

さまは宮号を維持。皇族費を現行の3倍に増額。等です。昨年夏の天皇陛下の

 

高齢により全身全霊で公務を果たせなくなっている、という趣旨のご発言から、

 

国民の中で、早く退位されて、あとは穏やかにお過ごしいただきたいという

 

意見が多くなりました。それを受けて、政府も重い腰を上げて、検討が開始され

 

ました。皇室が持続的に維持されるようにという天皇陛下のお気持ちからも、

 

皇室典範を改正すべきという意見が多かったのですが、一代限りにしたい政府

 

が譲らず、「先例になる」という言質をとって、特例法で、ということで国会では

 

全会一致での可決となりました。各党の意見をまとめ、それとは異なる政府案

 

に異議を唱えて、国会でまとめた形にした、衆参両院議長の労を評価したいと

 

思います。新憲法の下での天皇のあり方、皇室のあり方など、今後も議論して

 

いくべき課題が残されていると思います。特に、次の世代のお子さまが、悠仁

 

さま以外は全て女性ということから、女性宮家の創設や根本的には、女性

 

天皇・女系天皇の議論を早急にすべきです。私は、諸外国の例をみても、

 

親しまれてきた皇室の中から次の天皇を選ぶことが国民の感情に沿ったものと

 

いう点からも、女性天皇・女系天皇を認めるべきと考えます。退位の特例法の

 

成立を受けて、退位と新天皇の即位が滞りなく行われるよう願っています。