トランプ大統領が、昨日29日、就任100日を迎えました。トランプ氏は、大統領

 

になってから、大統領令に32本も署名し、就任100日では戦後最多ということ

 

です。就任演説で「今から全てが変わる」と宣言しましたが、重要公約は宙に

 

浮き、過激な路線は失速気味、と報じられています。公約のうち、中東など

 

一部の国からの入国禁止は、裁判所で差し止められ、医療保険制度改革

 

(オバマケア)見直しは、議会の反対で頓挫しています。過激な路線で突き進む

 

のではなく、司法や議会が機能していることは、幸いだと思います。目先の

 

成果を狙ったといわれる、法人減税案は、主要国で最高水準の現状の35%

 

から、最も低い水準の15%に引き下げるというもので、財源確保を後回しに

 

していて、危惧されています。また、政府機関の中枢を占める政治任用職

 

ポストの8割が、いまだに指名すらされていないのも、異常な事態です。

 

支持率は、戦後最低で、支持率を上げるのには、軍事的に強硬に出る

 

ことが有効ともいわれ、心配です。オバマ前大統領は、「アメリカは世界の

 

警察官ではない」と公言し、軍事力の誇示に抑制的でした。これに対して

 

トランプ大統領は、シリアを電撃的に攻撃し、北朝鮮には空母を派遣して

 

圧力をかけるなど、世界の警察官の復活をうかがわせています。予測不能

 

なトランプ氏の外交の今後から目が離せません。