大阪府の国有地を評価額より大幅に安く取得した、学校法人
「森友学園」について、連日多くの報道がなされています。参院
予算委員会での論戦、テレビのニュース、新聞と大きく取り上げられ
ているのは、誰が考えてもおかしなことが行われているからだと
思います。海外メディアも注目していて、アメリカのワシントンポスト紙
は「日本の首相が最大の危機に直面している」と報じています。
この1週間で、新たに、いろいろなことがわかってきました。自民党の
鴻池元防災担当大臣の事務所が、籠池理事長たちとのやりとりを
記録した「陳情整理報告書」に、要請を受けた様子が書かれていました。
鴻池氏が記者会見し、面会したときに、金が入っていると思われる封筒
を渡そうとしたので、怒って付き返したと話しました。それに対して、森友
学園はHPで、「(鴻池氏側が)献金や寄付を強要していた事実をもみ
消そうとする態度には嫌悪感しか感じません」と批判し、泥仕合の様相に
なっています。理事長と鴻池氏側は、16回にわたって交渉している、との
こと。大阪府議、兵庫県議、市議など、政治との接点も、次々に明らかに
なってきています。また、森友学園が運営する幼稚園の運動会で、選手
宣誓の際に園児が「安倍首相がんばれ」「安保法制定国会通過良かった
です」と声を上げるなど、政治的中立に反する不適切なことも、数々出て
きています。また、安倍総理の昭恵夫人の言動が、国会で大きな論点に
なってきていて、公人か私人か議論されています。第2次安倍内閣発足
から外務省3人、経済産業省2人の合わせて5人の職員が、昭恵夫人の
活動をサポートしていて、森友学園での講演の際にも同行している、という
こともわかりました。名誉校長の肩書きにも、「安倍晋三内閣総理大臣夫人」
とあることからも、私人とはいえないと思います。会計検査院に、国会からも
検査を要請し、報告を受けるとのことで、当然のことだと思います。参院
予算委員会で、理事長などの参考人招致を野党側は求めていますが、
自民党は、拒否するようです。様々な不可解なことを、そのままにするの
では、国民は納得しませんし、理事長もメンバーである日本会議など右派を
大事にする安倍政権の体質も問われる問題だと思います。