北朝鮮で金正恩氏が朝鮮労働党委員長になってから、国外で
逃亡生活を続けていた、異母兄の金正恩氏が、殺害されました。
金正男氏は、マレーシアに6日に入国し、家族が住むマカオに
向けて、クアラルンプール空港を出発する直前の13日午前9時
頃、事件に遭いました。2人組みの女が正男氏に近付き、そのうち
の1人が接触した後、正男氏が空港カウンターに助けを求めました。
救急車で搬送される途中で死亡した、と報じられています。死因に
ついて、韓国の情報機関・国家情報院は、「毒劇物によるテロの
可能性が極めて高い」としています。事件後、2人の女は逮捕され、
ベトナム国籍とインドネシア国籍だと伝えられています。その2人に
指示をしたとみられる4人の男の行方も追っている、ということです。
北朝鮮は、正恩氏が後継者になった5年前から、暗殺を計画していた、
との見方を国家情報院は示しています。中国が関係が深かった、叔父
の張成沢元国防副委員長が、2013年12月に処刑されるまで、正男氏の
後見人的な役割を果たしていたことや、北朝鮮の世襲を正男氏が
批判していたことなどから、正男氏を担ぎ自分が追い落とされること
を疑い、自分に害があると見れば執拗に排除する正恩氏が暗殺しよう
としていた、と専門家はみています。毒針で暗殺したのではないか、と
いわれていて、いったい、いつの時代の話かと恐ろしく感じます。
また、トランプ大統領と安倍総理がアメリカで会っている最中に
弾道ミサイルを発射しています。アメリカとの関係改善を望んで
のことかとみられていますが、これだけ、執拗に敵と思った人たちの
命を奪うような指導者が、性能が上がったミサイルを持っていると
いうことも、怖いことです。国連安全保障理事会が、報道声明で
批判しています。日米韓をはじめ、国際社会が力を合わせて、この
危険な状況に対応していくことが必要だと思います。