飽食の時代といわれて久しく、一方では、日本でも16%の家庭は

 

貧困という現状の中で、食品ロスを減らす動きがあります。まだ

 

食べられるのに捨てられている食べ物、いわゆる「食品ロス」は、

 

日本では年間約632万トンにも上ります。日本人1人当たりに

 

すると、毎日、茶碗1杯分(約136g)のご飯を捨てていることに

 

なる、ということです。日本では、多くの食べ物を輸入に頼りながら、

 

大量に捨てているので、これは、何とかしなければなりません。

 

長野県松本市で先駆けて運動しているのが、「30・10(サンマル

 

イチマル)運動」です。30・10運動は、2011年度に松本市で

 

スタートしました。宴会開会後の30分は自分の席で料理を楽しみ、

 

終了前の10分になると、幹事が呼びかけて、自分の席に戻り、

 

残った料理を食べることに集中する、というものです。その後、

 

食品ロス削減運動は、全国に拡大して、北海道では、「どさんこ食愛

 

食べきり運動」として展開している、と報じられています。そして、

 

環境省が、来年度、この「30・10運動」の普及啓発に取り組むことに

 

なりました。現在、この運動は、長野県を含む18道県と、松本市、

 

上田市、須坂市、私が住んでいる軽井沢町など、全国の62市町村

 

で導入されている、ということです。宴会だと、お酒をつぎにまわったり、

 

歓談したり、と飲食以外のことに熱心になるために、せっかくの料理が

 

大量に残る、ということを、私も見てきました。運動を発案した、松本市

 

の菅谷市長は、毎年10月30日を「食品ロス削減の日」にすることを

 

提唱していて、環境省、農林水産省、消費者庁など連携して、今年

 

10月30日に、松本市で、食品ロスをテーマにした全国大会の開催を

 

検討している、とのこと。こうした動きは、歓迎したいと思います。