安倍総理とプーチン大統領の日ロ首脳会談が、15日の初日は、

 

総理の地元である山口県長門市の温泉旅館で、昨日16日は、

 

東京で行われました。領土返還については、アメリカの次期大統領

 

が、仲が良い?トランプ氏になることが決まってから、プーチン大統領

 

の堅い態度が目立ったように思います。まずアメリカとの関係改善と

 

いうこと等と言われています。会談後の共同記者会見では、安倍総理は、

 

合意の成果を強調しましたが、会談では、日本が目指す領土返還に

 

ついては話し合われず、ロシアの強行姿勢の中で、領土問題は棚上げ

 

にして、経済協力を何とか進める道筋をつけた、といえそうです。その

 

共同での経済活動についても、具体的な話は、これからということです。

 

総理が「新しいアプローチ」という、四島での共同経済活動について、

 

ロシアは自国の領土なのでロシアの法律の下で、と主張し、日本は、

 

「日本の法的立場を害さないことが前提」だとして、特別な枠組みを

 

作ろうとしています。双方が受け入れられるルールの構築は、隔たりが

 

大きいだけに、難航が予想されます。領土問題の解決を願っていた

 

元島民のみなさんは、肩すかしという感じかと思いますが、島にビザ

 

なしで行けることの使い勝手が悪い現状が、少し改善されそうなことが

 

成果と言えるのでしょうか。日本が目指している領土交渉では、

 

プーチン氏が、日米同盟への懸念を示し、四島に日米安保の下で

 

米軍が来ることがないように、と主張し、ますます険しさを増している

 

ように思われます。安倍総理は、プーチン大統領と今回が16回目の

 

会談で、他国より群を抜いていて、良好な関係をアピールしていましたが、

 

前回の会談の時のような笑顔はなく、プーチン氏の高い壁に押し切られた

 

ようです。それにしても、山口で、地元の小中学生をはじめ、多くの人たち

 

が、歓迎しようと待っていたのに、いつも遅刻するというプーチン大統領の

 

2時間40分もの遅刻で、子どもたちは参加できず、暗くなって顔もよく

 

見えなかった、というのは、残念なことです。これまでも、ロシアで岸田

 

外務大臣が、立ったままで1時間半余り待たされたとか、ローマ法王も

 

待たせたとか、遅刻は常態化しているようです。こうした人と交渉して

 

いくのは、大変だと思いますが、腰を据えて、少しずつでも関係をよく

 

していくしかないのかもしれません。