熊本地震もあり、住民の不安が増しているとして、知事選で川内原発の即時停止


を掲げて当選した、鹿児島県の三反園知事の要請を、9月5日に、九州電力が


拒否する回答をしました。知事は、即時一時停止と設備の再点検、周辺の活断層


調査などを要請していました。九州電力は、活断層はすでに調査を尽くしたとして、


再調査を拒否しました。設備は10月以降の定期検査で点検する、としています。


福島第一原発での事故で、原発神話は崩れ、想定外の災害が起きれば、対応


できないことが明らかになっています。熊本地震以降、鹿児島県内では川内原発の


予防的な停止を求める声が高まり、そうした民意を受けて三反園知事が誕生したの


ですから、知事の要請を無碍に拒否することはできないはずです。大規模な自然災害


と原発事故が同時に発生することを想定した避難計画も必要なので、知事は計画


を見直す考えも示しています。原子炉圧力容器についても、強度不安があるとして


フランスが調査しているメーカーのものを川内1,2号機では使っている、とも報道


されています。九州電力は、安全性に対する認識が欠けていると思わざるを得ません。


九州電力の停止拒否に対して、三反園知事は、7日に、九州電力の本店がある


福岡市を訪れ、瓜生社長に、川内原発の即時一時停止と安全対策を再要請しました。


九州電力は、安全対策では協力を強化する一方、即時停止には応じない方針、


ということです。知事には、原発を止める権限はない、とされていますが、定期点検が


終わった後の運転再開時には、地元の合意なしでできるのか、ということがあり、


注目されます。