初の南米開催だったリオデジャネイロでのオリンピックが、17日間行われて


きましたが、閉幕しました。貧困の中での開催への反対、テロの不安、大会


運営のまずさなどによって空席が目立つこと、選手村の不備など準備が


整っていないこと、治安の問題などが、心配されていました。いろいろな不満


もあったようですが、大きなテロなどはなく開催できたことは、よかったと思い


ます。地球の反対側で、夜中に競技が行われることから、寝不足の方も多かった


かと思いますが、私は、特に見たいものは録画し、朝テレビをつけると、メダルの


情報などを知ることができました。メダルのことばかりいうのは、どうかと思いますが、


日本は、金12、銀8、銅21の計41個と、最多のメダルになりました。最高の


スポーツの祭典を、存分に楽しませてもらいました。印象に残ったひとつは、


国旗や国歌を失った立場のアスリートのために、今回初めて結成された「難民


五輪選手団」です。紛争などで祖国を離れ、異国の地で練習を重ねた選手10人


が、五輪旗の下、国家の枠を超えて、平和のメッセージを伝えました。平和な中


でこそ、行われるべきオリンピックであることを、改めて感じました。4年後の東京


オリンピックでも、難民選手団を続ける方針を、IOC(国際オリンピック委員会)は


示しています。日本選手団では、水泳、体操、陸上をはじめ、若い選手たちが


躍動したことも、心強いことです。また、女子選手の活躍が、レスリング、バドミントン


などで見られたことも、うれしいことです。金メダル12のうち、7個は女子選手がとった


ものです。今後に向けての課題としては、ドーピングの問題があります。ロシアの国


ぐるみの関与が疑われましたが、IOCは競技団体に判断をまかせ、280人超のロシア


選手が参加しました。メダル至上主義が生んだ悲劇かと思います。国際的検査機関


の財源や人手を増やすことも必要でしょう。もちろんモラルの問題が第一ですが。


また、若い選手が、よい環境の中で育つように、国として、もっと取り組む必要があると


思います、。競技場などの箱ものより、人を育てることに、もっと財源も知恵も使うべき


です。日本では、2008年に、東京にナショナルトレーニングセンターを作り、科学的


分析の拠点にもなっていますが、選手たちは、もっと海外遠征や国際大会に参加したく


ても、思うようにならない現状があります。国会の中でも、トップ選手の養成と、ひとり


ひとりがスポーツを楽しむ草の根の地域の部分との兼ね合いを、よく議論していました。


そうした中からスポーツ庁も誕生しました。せっかく東京で開くのですから、これを機に


スポーツ全体についても、考え充実していってほしいと思います。忘れてはいけないのは、


オリンピックは閉幕しましたが、パラリンピックは、9月から、ということ。また、違った感動を


楽しみにしています。