昨日15日は、71回目の終戦の日でした。政府主催の全国戦没者追悼式の


式辞で、安部総理は、4年続けてアジア諸国への加害と反省に触れません


でした。細川元総理の時に、アジア諸国への哀悼に初めて言及し、村山


元総理の時に、アジア諸国への反省と哀悼の意を表しました。安部総理に


なってからは、反省と哀悼は消え、昨年不戦の決意は復活した、と報じられて


います。安保政策を転換したのは、過去を反省する姿勢が政権にかけている


からではないか、という見方もあります。今年は、韓国の朴大統領は、未来


志向を、という演説をし、中国の対日批判のトーンは抑制的だった、とのこと。


両国を取り巻く事情もあるのでしょうが、対話の可能性を示していることは、


よい兆しかもしれません。一方で、天皇陛下は、「ここに過去を顧み、深い反省


とともに、今後、戦争の惨禍が再び繰り返されないことを切に願い、全国民と


共に、戦陣に散り戦禍に倒れた人々に対し、心から追悼の意を表し、世界の


平和とわが国の一層の発展を祈ります。」と平和への強い願いを述べられました。


戦後71年経ち、全国戦没者追悼式の参列者の75%以上が71歳を超えている


ということです。終戦時に14歳以上だった85歳以上の人は、今年2月時点で


511万人、全人口の4%です。戦争の実態を伝える役割を担ってきた、第二次


世界大戦の戦禍を体験した人たちでつくる団体の解散も相次ぎ、どのように


戦争体験を伝えていくかは、大きな課題です。そうした中、長野県内では、


博物館などに、戦争遺物(軍用行李、日誌、写真等)の寄贈が相次いでいて、


保存・活用してほしいという人が増えている、ということです。また、戦争体験者が


経験を自分史として書き遺す取り組みを支援し続けている人もいて、次世代に


伝えたいという体験者の思いを形にしてきています。昨日も、「戦争体験を聞く集い」


が開催されました。高校生が、戦争体験者に話を聞くことも行われています。


戦争の悲惨さ等を伝えて行くことは、安保法制が成立し、、戦争できる国に


憲法を変えていこうという動きもある中で、ますます重要になっています。