天皇陛下が、皇太子さまに皇位を譲る生前退位の意向を示されていることが、
昨日13日関係者への取材でわかった、と報じられ、日本国内だけでなく、海外
でも大きく報じられています。その関係者については、新聞によって、政府関係者、
宮内庁関係者と異なっていますが。数年前から、周囲に示されていたということ
です。実現するには、皇室典範の改正などハードルは高い、といわれています。
天皇陛下は82歳と高齢で、2012年には、心臓の冠動脈バイパス手術も受けて
おられ、支えられている皇后陛下も体調がよくないことも、時々報じられています。
天皇陛下は、皇后さまや皇太子さまに意向を伝えられているということですが、
皇室関係者には慎重姿勢もある、ということです。天皇陛下は、国事行為、国内外
への公務、宮中祭祀など、多くのことをされていて、軽減をはかる動きもありますが、
天皇でいる間はこのままでという意向とのこと。天皇陛下は、戦後70年の昨年で、
国内や海外の激戦地を訪れることに一区切りついたことも、退位の意向の背景には
あるという見方もあります。天皇のあり方に真摯に向き合われ、十分その努めを果た
されたと思うので、ご意向が実現することを願っています。大臣をしていた時に、
日本に着任する海外の大使などの任命式に同席したことがありますが、一人一人
のことを、よく知っていらして会話をされるのに感心したこともあります。今の時代に
あった天皇像、皇室像を模索し、実現されてきたと思います。皇室典範の改正は、
これだけ超少子社会になっていることもあり、皇室で男子の誕生が悠仁さま誕生まで
長いことなかった時、小泉政権の下で、女系皇族にも皇位継承資格を拡大すべきという
有識者会議の報告書に基づいて、皇室典範改正案提出の方針が表明されていました。
しかし、悠仁さま誕生で、先送りされました。また、野田内閣の下で、結婚すると宮家を
離れる女性皇族に、女性宮家を創設してもらう案が検討されていましたが、政権交代で
立ち消えになっています。天皇陛下の生前退位のご意向によって、私たちも改めて
皇室のあり方などを考える機会にしたいと思います。