トヨタ自動車が在宅勤務制度を、8月にも大幅に拡充する方向で、労働組合と
調整に入った、と報じられています。子育て支援や介護離職の防止に加えて、
生産性を高めるのが狙いで、総合職の多くが対象になります。新たな制度では、
子育てや親の介護が必要な社員を中心に、常時数百人が自宅勤務を活用する
と想定しています。週1日、2時間だけ出社することを義務付けますが、それ以外
の時間は自宅で働けるようにする、ということです。勤務内容を踏まえて、上司の
承認を得る必要があります。対象は、総合職にあたる事務職や技術職のうち、
一定の勤務年数を経た「指導職」と呼ばれる資格以上の社員です。対象になる
人は、全社員約7万2千人のうち、約1万3千人に上る、とのこと。従来は、早期
復職を前提として、1歳未満の子どもを育てる社員などに限定していたのものを、
大幅に拡充することにしました。在宅勤務は、社外でのパソコン利用による情報
流出の防止策が大きな課題で、目が届きにくいため、労務管理や人事評価も
難しい、など運用面での課題もあります。超少子高齢社会で、子育てや介護は
誰にも必要になってきます。在宅勤務を、課題を克服しつつ、広げていってほしい
と思います。