昨日、12日に、衆院北海道5区と京都3区の2つの補選が、告示されました。


夏の参院選の前哨戦で、衆参同日選を含めて年内の衆院解散が言われる中、


安部総理の解散戦略を左右するものになります。安部政権の経済政策


「アベノミクス」が論戦の中心と言われていますが、安保関連法案の是非や、


国会で審議が混乱しているTPPについても、選挙民は判断することになりそう


です。自民党は、育休宣言後に不倫が発覚した宮崎健介前議員の辞職に伴う


京都3区の補選に、候補擁立を断念し、公明党も自主投票を決めています。


京都3区は、民進党で、前回選挙で比例復活当選した泉健太前議員と、大阪以外


でも議席の確保を狙うおおさか維新の会の候補など6人の争いになっています。


一方、北海道5区は、町村信孝前衆院議長の死去に伴うもので、与野党の対決に


なっています。自民党は、町村氏の娘婿の和田義明氏を候補とし、公明党と日本


のこころを大切にする党が推薦しています。地域政党である新党大地の協力も


取りつけています。対するのは、やはり新人で無所属の池田真紀氏で、民進党、


共産党、社民党、生活の党と山本太郎となかまたちが推薦しています。市民団体


も、池田氏を支援しています。和田氏は、北海道の経済再生に向けた与党の


実行力を強調し、大手商社勤務をいかした演説のスタイルをとっている、と報じ


られています。池田氏は、格差是正を、自身の虐待や貧困体験、成人後もシングル


マザーとして子どもを育ててきたことなど、これまでの半生の体験をもとに訴えて


います。安保法制廃止も訴え、前面に市民団体が立っています。10日の集会には、


ジャーナリストの鳥越俊太郎氏や、安保法に反対する学生団体「SEALDs」の


メンバーなどが並びました。野党各党の共通ポスターには、「市民がひとつに


つながれば政治は変えられる」と書かれています。この補選は、野党にとって、


参院選1人区で進めている「統一候補」の試金石ともいえます。補選は、いつも政権


にとっての中間試験といわます。前回の選挙以降、安部政権が進めてきた、アベノミクス、


安保関連法案などについて、是非、それぞれの考えを1票に託して、いつも低い


補選の投票率を上げる意思表示をしてほしいと願っています。