2016年度予算が、昨日29日に成立しました。これから、夏の参院選、あるいは、


同日選に備えての準備が加速する、と報じられています。参院選前のバラマキ


ともいえる大盤振る舞いの、過去最高96.7兆円の予算です。16年度予算では、


高齢化にともなって社会保障費が31兆9738億円と過去最高を更新しています。


一億総活躍社会の関連では、約2兆4千億円の予算で、低所得世帯を対象に


した幼児教育の無償化拡大や、保育の受け皿を50万人分確保するなどの目標


になっています。防衛費は1.5%増の5兆541億円、政府開発援助(ODA)は


5月のサミットを控えて、17年ぶりに増額されました。人口減少対策のための


自治体向けの新型交付金1千億円も予算に計上されています。安部総理は、


予算の早期成立こそ、最大の経済対策として、早期に前倒しで執行するよう指示


している、ということでです。同日選もにらんで、有権者への給付を増やし、消費税


の増税をまた延期することも検討していて、負担増はさけて、選挙で勝つことを


めざしているようです。アベノミクスは、あまりうまくいっていず、賃上げも期待どおり


にはいかない中、経済対策で選挙を有利にしようという思惑が見え隠れしている、


という見方もあります。すでに、プレミアムつき商品券など、補正予算案を出す


方針まで語られています。公共事業も検討されていて、また無駄遣い、バラマキに


なるのでは、と懸念します。予算額を増やし、負担になる消費増税は、社会保障の


ためなのに先送りしかねない様子からは、財政再建はさらに遅れ、次の世代への


ツケ回しが、さらに増えることが心配されます。選挙のために、目先のことで予算を


組むのはよくない、と一人一人が認識して行動することが必要だと思います。