昨日26日、愛媛県の中村知事は、四国電力伊方原発3号機(愛媛県伊方町)


の再稼働への同意を表明しました。22日には、伊方町の山下町長が、同意の


意思を中村知事に伝えているので、これで地元同意の手続きは完了したことに


なります。今後、原子力規制委員会による認可手続きや設備の使用前検査を経て、


来年1月以降に再稼働する見通しです。新しい規制基準ができてからの地元同意は、


九州電力川内原発1,2号機(鹿児島県)に次ぐものです。何度もお伝えしているとおり、


現実問題として、原発の即時廃止は難しく、実現可能な最速のものとして、民主党


政権の時に、国民のみなさんの討論的世論調査をもとに、2030年代にゼロという


方針をたてました。安全なもの再稼働には反対はしませんが、一番大事な避難


計画が、きちんとできていない中での再稼働は拙速で、受け入れがたいと思います。


伊方原発は、細長い佐田岬半島の付け根にあり、事故が起こった時の避難計画の


不備が指摘されています。フェリーでの避難になる場合の港やフェリーの確保は


大丈夫なのか、町民約1万人のうち高齢などのために約1700人がバスで移動する


必要があるのに確保のめどがたっていない、また、来月初めに、国が現地で総合


防災訓練を実施する予定なのに、なぜそれ以前に再稼働決定なのか、など納得


できないことが、たくさんあります。避難計画は、国がしっかり支援して検討を急ぐ


べきです。また、周辺自治体の同意も30キロ圏内というなら必要だと考えます。


このまま、原発事故がなかったかのように、この後も、関西電力高浜原発(福井県)、


九州電力玄海原発(佐賀県)など、再稼働の審査が大詰めの原発が、次々と再稼働


されていってよいとは思いません。