2日続きの、日本人のノーベル賞受賞は、暗いニュースが多い中で、久々の


明るくうれしいニュースです。寄生虫による熱帯病の克服に大きな貢献をした


大村智北里大学特別栄誉教授のノーベル医学生理学賞に続いて、素粒子


ニュートリノに重さ(質量)があることを証明した梶田隆章東京大学宇宙線


研究所所長がノーベル物理学賞を受賞しました。大村さんは、寄生虫が引き


起こす感染症に画期的な効果がある薬を、土壌中の微生物がつくる有用な


化学物質から作り出し、河川盲目省の特効薬になっている、ということです。


また、梶田さんは、この世界がどのように成り立っているかという根源的な


問いに、ニュートリノに質量があるからこそ起きる現象を見つけ、質量ゼロを


前提にしてきた物理学の常識を覆して、確実な一歩をもたらしました。2人の


受賞は、日本の基礎研究の力を示した、といえます。現在は、意欲のある人が


科学研究、基礎研究に取り組める環境や支援体制が、十分とはいえない、と


いう見方も強く、志のある人が、取組み、成果をあげられるように、環境整備


や支援体制作りが、一層大切になると思います。