安倍総理が、安保反対の声から目をそらすためもあるのか、24日に発表した


アベノミクス第2ステージの新しい3本の矢は、実現への道筋や具体策、財源


などが示されていません。そもそも、当初のアベノミクスの検証が必要だと


思います。「大胆な金融緩和」「機動的な財政出動」「投資を喚起する成長戦略」


が、当初の3本の矢でした。金融緩和は、円安と株高をもたらしましたが、特に


成長戦略は、外国人観光客が増えたこと以外は、効果は上がっていません。企業の


収益は上がっても、賃金は上がらず、消費は停滞したままです。その検証もない


まま、目先を変えるように発表された、新しい3本の矢。「希望を生みだす強い経済」


「夢をつむぐ子育て支援」「安心につながる社会保障」を掲げていますが、実現への


道筋は示されていません。現在GDPの年率換算は500兆円弱ですが、どうやって


600兆円にするのでしょうか。また、子育て支援は、社会保障改革で3党合意によって


子育て支援を充実させた、子ども・子育て新制度が、この4月の本格的にスタート


したばかりです。「希望出生率1.8の実現」が提案されていますが、そのための


新しい施策は示されず、希望にしても出生率の目標値を置く危うさを感じます。


また「介護離職者ゼロ」も打ち出されていますが、介護現場の実情を把握し、


解決策を考えているとは思えません。介護離職者は、年間10万人いる、とされて


います。きれいなことばを並べるだけではなく、実現のための具体策と予算措置を、


是非示してほしいと思います。