5日間にわたって、国会周辺にも多くの人が抗議のために集まり、全国各地


でも反対の活動が続く中、遂に、今日の未明に、安全保障関連法案が、参議院


本会議で可決されました。でも、これで終わりでは、ありません。衆参で200時間


に及ぶ審議をしても、いや審議をすればするほどに疑問がふくれあがりました。


70年間戦争をしないできた、希有な経験を持つ日本を、日米同盟を強化する


ためとして、国会で議論もしないうちに、集団的自衛権を認め、自衛隊の派遣の


範囲を大幅に拡大する法案の成立の約束をアメリカでしてきた安倍総理。総理や


担当大臣の答弁は、次々に変化し、何のためにこの法案が必要なのかさえ


わからなくなった欠陥法案です。深夜の法案採決の参議院本会議で、特別


委員会の理事をして活躍していた、民主党の福山哲郎議員が述べていたこと、


ほぼその通りだと思いながら聞いていました。違憲と元最高裁長官が言う異常な


事態なのに安倍総理はなぜ法治国家の基盤を崩してしまうことを理解しないのか。


立憲主義と平和周知と民主主義を取り戻す闘いはここからスタートする。また、


特別委員会での、締めくくりの総括質疑2時間をカットして、議題も決めずに、


いきなり採決をしたこと。その時に、委員長の周りをガードしていた自民党議員は、


この特別委員会の委員ではなく、そのために動員されていたこと。委員長の声は


全く聞きとれず、与党委員は筆頭理事の合図で起立したが、何の採決かもわからず、


抗議の野党議員も立って抗議しているのに、賛成多数と、どのようにカウントしたのか。


そして、驚いたことに、地方公聴会は、委員会に報告されて、初めて議事録に載るのに、


その報告もなされていず、地方公聴会は、なかったのと同じ扱いになってしまう


こと等、手続きに瑕疵があるのではないかと、私も思います。これで終わりではなく、


国会の外で活動していた人達と連携して、これから始めて、活動をし続けること。


強行採決は許し難いですが、それでも、この違憲の疑いが、極めて強い法案に


ついて、学生さんや、子どもを持つママさんたち、学者・研究者、司法に携わった


OBなどが、声を上げ、連携して抗議の活動をしたことは、これで終わりではなく、


これからずっと声を上げ、活動を続けていく基盤ができたことだと思うので、


そういう意味では心強い展開だと考えます。


自衛隊員になる人が減っているので、アメリカが人種や貧困によって、やむなく


軍隊にはいる人が多いように、日本でも格差の中で貧困な家庭の子どもなどに


働きかけられるのではないか、とういう心配もあります。実際、私がボランティア


をしている、児童養護施設にも、自衛隊からの働きかけがきている、ということ


です。とにかく、おかしいことは指摘しつつ、政治を政権を変えて、法改正をする


ことをめざして、それぞれの活動を続けていくことが大事です。来年の参院選


までに忘れる、争点は違うものになる、といわせないことだと思います。