安全保障関連法案の、参議院特別委員会での審議が、昨日19日に再開
されました。この日も、自衛隊が作成した内部資料をめぐって議論になり
ました。これは、まだ法案を審議している最中なのに、自衛隊の運用を担う
防衛省統合幕僚監部が、5月に作成し、5月26日に、陸海空自衛隊の
主要な部隊の指揮官向けに行われたテレビ会議の説明資料として使われた
と報じられています。野党は、統幕が、国会を無視して、国会延長まで予期
したような日程表をつくって、政治がコントロールできていない、として反発を
強めています。このように、法案成立を前提として、部隊の運用計画の見通し
が示されていたことは、許し難いことだと思います。これでは、国会軽視ととら
れても仕方ありません。中谷防衛大臣は、法成立時期を予断したものではなく、
自分の指示の範囲内のもので、シビリアンコントロール上の問題があるとは
考えていない、と答弁していますが、どうでしょうか。磯崎補佐官の法的安定性
は必要ない、という発言。また、「核兵器の運搬も法文上は排除していない」
という中谷防衛大臣の答弁。そして、10本もの改正法案を1本にまとめて
審議をしている問題など、審議をすればするほど問題が出てきています。
安易に60日ルールを適用することなく、多くの人が納得できるような拙速でない
審議を改めて求めたいと思います。