一昨日、6月30日の昼前に、走行中の新幹線「のぞみ」の車内で、火が


放たれ、自殺を図った70代の男性と、巻き添えになった女性の2人が死亡、


25人が重軽傷を負いました。年金額が少ないと生活苦を理由に、ガソリンを


かぶって火を放ち、焼身自殺をしたとみられています。これまで新幹線での


死者はいず、安全を誇っていた新幹線。このような身勝手な放火で、死者が


出たことは残念ですし、罪のない他人を巻き込み憤りを感じます。新幹線の


テロなどの対策は、十分とは言えないようです。JR東日本によると、東海道


新幹線の1日当たりの平均乗客数は、約42万人。1編成(16両)の定員は、


1323人で、1時間当たりの運転本数は、最大15本に上る、ということです。


海外の高速鉄道の安全対策をみると、イギリス・ベルギー・フランスでは、


国際列車「ユーロスター」の駅で荷物検査。ロシアでは、超特急「サブセン」


などで、駅で荷物検査。過去にテロで多くの犠牲者が出たスペインでは、


高速鉄道の駅で乗車時に荷物検査。中国では、全ての鉄道駅構内に


入る際に、セキュリティーチェックと荷物検査をしている、と報じられています。


日本の新幹線は、運行本数、乗客数ともに、比べ物にならないほど多く、


乗客の荷物検査は、実際にはむずかしいと思います。でも、これから、


来年のサミット、2020年のオリンピック・パラリンピックもあるので、テロ等


への対応が、このままでよいはずは、ありません。人数が必要ですが、列車の


中の巡回を増やす、一部の荷物でもチェックすれば抑止効果はある、乗客が


不審物の発見に努め迅速に乗務員に伝える、など知恵を出す必要があると


思います。安全と便利さのバランスについて、国民をまきこんだ議論が必要


では、ないでしょうか。